ABC.TXT日本語訳
目次
- はじめに
- ABC記譜法
- インフォーメーションフィールド
- 音程
- 休符
- 音符長
- ブロークン・リズム
- 連符
- 連桁
- 繰り返しと小節の区切り
- 一番括弧・二番括弧
- 臨時記号
- 曲の途中での調号・拍子・標準音符長の変更
- タイ・スラー
- 装飾音符
- アクセント
- コードとユニゾン
- ギターコード
- 記号の記述順序
- コメント
- 新たな表記の追加
- 改行とジャスティフィケーション
- About this document ...
当サイトの背景について
誕生
ABC言語というものの存在を知ったのは1997年頃だったと思う。
アルファベットや数字を使って「五線譜」を表現するというアイディアに私は大変関心を惹かれた。要するにテキストファイルとして譜面データの公開や交換ができるわけだ。 テキストベースなので、簡単なプログラムで情報を読み取ってデータベース化することも出来るだろう。 これはインターネットを使って音楽の楽しみ方を大きく広げることが出来る素晴らしいシステムだと思った。
当時まだWWWは今ほど普及していない。googleなどという便利なものもなかった。情報はネットニュースシステム(ホスト分散型の掲示板のようなシステムがあったのだ)を通して得られる英語の文書のみ。 これはまずマニュアルを和訳して何処かに公開するしかあるまいと思った。
2-3週間かけて翻訳をすませ、niftyのホームページスペースにそれをアップロードするとともにネットニュースシステムにその旨アナウンスしたのが、1999年。この他に「君が代」のサンプルやクイックリファレンスも作成して公開した。 他に類似コンテンツもなかったため、そこそこ評判を呼んだようで、結構あちこちからリンクしていただいていたようだった。
放置そして移動
しかし、その後の私はいろいろ忙しく(貧乏暇なしというやつである)、ABCどころかDTMなどからもすっかり遠ざかってしまった。この一連の文書も2002年後の編集を最後に放置状態のままになってしまっていた。そうして、何時の間にか誕生から16年もの歳月が流れることになった。
そこにもたらされたのが、Niftyの@ホームページサービス停止のお知らせである。
どこかに移すか、このまま消してしまうか。決断を迫られた。なにしろ古い情報であり、もう消えるにまかせることも選択肢と言えた。 本家のバージョンはだいぶん以前に2.0に上がっており、1999年当時はサポートされていなかったマルチパート譜にも対応するなどしている。ABCをサポートするソフトウェアも随分代替わりしている様子だ。これらに今から追従するのは正直しんどい。
それにver.2.0のマニュアルを翻訳してアップしてくれていた人がいたはずだ。だいぶん前に拝見したが、しっかりした文書に仕上がっていて私の古く簡素なコンテンツなど問題にもならない感じだった。もうそちらにおまかせでいいのではないか。
ところが、このver.2.0のマニュアルに確認のためにアクセスしようとしてみると、なんとリンク切れしているではないか。ググり直してみたが、それらしいものが見つからない。残念ながら「移動」ではなく「消失」してしまったようなのである。 なんということであろう。目下、ABCの網羅的日本語版マニュアルといえるものでパブリック・アクセス可能なものは私のこの超古いやつしか無いのである(ABCの解説を書いてくれている方は何人かおられるが)。
これでは消すわけにはいかぬ。いくら英語版がある(開発者は立派なABCのサイトを今も元気に運営している)とはいえ、やはり日本語のマニュアルというものの存在は小さくないのである。わたしのこの古臭いコンテンツにもまだまだ有用性があるはずだ。
いろいろ考えた末、既に別目的で維持・運営しているレンタルサーバーのスペースの一画に引越しさせることにした。
本文は基本的に手直ししない。 しかし1999年当時に使用したHTMLはHTML4ですらないという超絶に古いバージョンであり、現在の水準に照らして流石にどうかと思われるので、本文文章をMovableTypeのフレームワークに流し込むことによって、モダンなHTML5に仕立て直すことにした。 そんなことしようとする人がいるかどうか知らないが、スマホでも快適に読めるはずである。
当面このような体裁で維持していこうと思うので、よろしくお願いしたいのである。
2016年10月30日
土井考爾